米国市場概況
2023年6月20日の祝日明けの米株は続落。主要3指数がそろって2日続落となった。
— ぽろ (@champoro1) 2023年6月20日
今週のパウエル議長発言を警戒する中で、住宅着工件数が1年1か月ぶりの高水準となった。この改善の動きがFRBの利上げ姿勢を強めることが警戒された。
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アジア時間には中華人民銀行の政策金利の引き下げが発表された。しかし市場想定より利下げ幅が小さく、景気の下支えとしては不十分と見られ好材料視されなかった。
— ぽろ (@champoro1) 2023年6月20日
先週の堅調な株価に懐疑的であり、FRBの動向も気になる市場では利益確定売りが優勢。様子見姿勢を強めているようだ。 pic.twitter.com/8ZwhSR3F2B
- 祝日明けの米国市場は3指数がそろって2日続落
- 重要イベント通過後の高値警戒感があり買われ過ぎなどを警戒している
- 今週に2度のパウエル議長の発言機会があり様子見姿勢も
- セクターでは一般消費財のみ上昇
- 5月の住宅着工件数は年率換算で前月比21.7%増の163万1000戸でこれは1年1カ月ぶりの高水準 同時に発表の建設許可件数も増加
- ここまで低迷していた米住宅指標が底打ちしたことは米経済が堅調を示し、FRBの引き締め姿勢につながるのではと警戒されている
- 住宅購入は家具や家電などの買い替え需要も伴い波及効果が大きい。消費活性化につながる動きはインフレ率高止まりするリスクを想起
- フェデックスが決算受け時間外で下落している。通期の1株利益が市場予想を下回った。
相場へのコメント
祝日明けの米国市場は続落。
住宅指標が予想を上回る改善をして、今週2回あるパウエル議長公演のタカ派姿勢警戒が強まってしまった。
経済回復で良いではないかと思うが、投資家心理は以下の感じだろう。
- 先のFOMCでFRBは年内2回の追加利上げを見込む
- 同時にパウエル議長が実際の引き上げは「ライブになる」(経済データで判断するの意)
- 直近の経済指標ではインフレ基調が低迷していたので、市場はFRBは利上げポーズだけで実際には上げられないと見透す
- ところが昨日の住宅指標が底打ちしてしまい、インフレ高止まりの兆しが見えて2回利上げの確率が高まった
金融引き締め相場特有の「良いニュースは悪いニュース」という解釈。
この解釈の背景には急速に株式が強くなって戸惑っていることもあるだろう。
この高値は大丈夫か?と思っているところにこの材料が出たら買いはためらわれる。
パウエル議長の発言が終わるまでは、方向感は出なさそうだ。
中国の追加利下げは市場に織り込まれていたらしく、むしろ利下げ幅が小さかったことでアジアでも欧米時間でも株価にはプラスにならなかった。
豪ドルの強めの下げもこれが大きく影響しているように思う。
先週は株高、ドル安(ドル円除く)、コモディティ高となっていた。
しかしそう簡単に上げだけに傾くわけにはいかなさそうだ。
個人的には年内利下げ無し、利上げも1回は織り込んでいると思うので、FRBの態度に敏感すぎる気もしている。
通貨が不安定になるとコモディティは手を出しづらいが、米国株は押し目を買っていきたいと思っている。