ぽろの投資日記【相場コメント】

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2023/08/28【米国】パウエル議長講演を無事に消化 金利低下し株式は上昇【日本】買い戻しが進んで32,000円台を回復 後場は高値圏でこう着

【米国市場】(日本日付で前日)

概況

 

 

 

相場へのコメント

今週もっとも警戒されたジャクソンホールでのパウエル議長の講演が終了した。

講演中はドタバタしたものの、結果的には無事乗り切ったと言えるだろう。

前日に警戒して大きく下げた水準で受け止めたのが、市場参加者にとっても買いの行動をとりやすかったように思える。

 

jp.reuters.com

 

パウエル議長の発言はこれまでの会合内容を踏襲していたように思う。

 

「インフレへの勝利宣言」や「利下げ」という言葉を期待していた人にはタカ派に移ったろうが、さすがにこの段階でそれは示さないだろう。

結局は今後のデータ次第で判断していくということだし、あと1回は利上げがあるかもしれないという従来通りの路線と感じた。

 

昨年のジャクソンホールでのインフレ抑止の姿勢は先が見えない恐怖があった。

今年も同じくインフレとの戦いは続くといった内容だが、今年は着実なCPI鈍化も見ているし昨年より利上げの先は知れているだろう。

マーケットもその点を考慮して、引けにかけて金利低下株上昇となったように感じる。

 

来週もまたJOLTSや雇用統計などのデータが出てくる。

その中身を見ながらマーケットは動いていくだろう。

高金利が持続され、あと1回ぐらいは利上げの可能性を見据えながら年内は進んでいきそうだ。

 

どこかでクレカ負債残高に消費者が耐えられなくなったり、7%の住宅ローン金利で住宅市場が不活性化がもたらす影響、借入金利の高さや人件費の高さに企業経営が行き詰まるなどのリスクが顕在化する気もする。

他にも衝撃的な悪材料となる経済データが潜在している状況で、マーケットは進んでいく。

 

 

【日本市場】(本日)

寄り前

 

前場&後場

 

 

 

大引けとコメント

 

 

 

 

 

週明けの日経平均は大幅反発。

終値は545円高の32,169円で5日線を回復し32,000円台を奪還した。

米国で先週末にパウエル議長の講演を無難に通過したこと、円安が進行したこと、中国の資本市場活性化措置でアジア株が上昇したことなどが追い風となった。

前場に高値圏に到達してからは、後場は殆ど動きがなく引け間際に32,200円台まで上昇も割り込んで終了した。

 

上海総合やハンセン指数は寄り付き値からジリ安展開で、最終的には1%程度の上昇で取引を終えている。

 

先週末の下落から買い戻しが進んだ後は、高値もみ合いが続いた。

上昇幅は大きかったが、様子見という印象が強い。

 

今週も米国の経済統計や労働統計を受けての、米国金利反応や米国株の反応を消化するという展開だろう。

 

福島第1原子力発電所にたまった処理水の海洋放出に関して、中国からの日本や日本製品への反応がインバウンドや中国関連株の下落を招いている。

市場活性化措置を試して株価が上昇しても、ガス抜きに日本や日本製品を批判してみても現在の中国の抱える本質的な問題は何一つ解決しないだろう。

 

 

本日の米国市場見通し

今晩の米国市場は23:30に8月ダラス連銀製造業景況指数の発表がある。

主要な企業の決算発表はなし。

週中や週末にかけての労働統計の結果が待たれており、今日は様子見姿勢が強いと思われる。

 

パウエル議長の発言で米国市場はさほど危機感を高めていない模様。

9月FOMCは金利据え置きが予想され、11月FOMCでは利上げを見込む声がわずかに多いといった程度。

目先の金利は発表される経済統計や労働統計により上下することになりそうだ。