【米国市場】(日本日付で前日)
概況
2023年8月24日の米国は反落。
— ぽろ (@champoro1) 2023年8月24日
好決算のエヌビディアは一時6.61%まで上昇し上場来高値を更新したが、利益確定売りが入り終値では+0.10%に。他のハイテクも売りが入りナスダックは-1.87%、SOXは-3.35%の大幅安に。
前11セクターが下落した。
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この日発表の新規失業保険申請件数は市場予想を下回った。労働市場の堅調が政策金利の高止まりを促すとして、前日に下落した米長期金利が再び上昇したこともハイテクの重荷となった。
— ぽろ (@champoro1) 2023年8月24日
Fear & Greed IndexはFearの水準となった。
市場の関心は翌日のパウエル議長の講演に移っている。 pic.twitter.com/dkbD1IJRph
相場へのコメント
前日引け後に好調な決算をだしたエヌビディアだが、結果的に材料出尽くしになってしまった。
米国市場オープンまでナスダック先物は1%超の上昇だったが、結果的には終値で-1.87%と大幅安となった。
チャート的にも寄り付きがピークで、他のハイテク銘柄を舞い込んで利益確定売りが広がっていった。
前日低下していた米国の10年債利回りがこの日は再度上昇し4.241%まで上昇した。
こちらもハイテクの利益確定売りに拍車をかけることとなった。
市需の関心は翌日のパウエル議長の講演に移っている。
1年前の講演ではインフレ抑制を続ける方針を強調して米株は大幅安となった。
今年は昨年ほどのショックを与えるとの見立ては少ないようだが、事前に注目が集まり過ぎているように思える。
事前に仕込まれたポジションも多いだろうし、発言内容に市場は反応しないわけにはいかないムードになっている。
無風通過だとしても10年債利回り4.2%は株式にとっては重荷だと感じてしまう。
【日本市場】(本日)
寄り前
前日のエヌビディア決算でかけられたハシゴは米国時間に見事に外されてしまった。
— ぽろ (@champoro1) 2023年8月24日
今週の日経は3桁上昇を4日続けて800円あまり上昇したが、先物を見る限り半分は吹っ飛ばしそう。25日線上に復帰の夢もかなわず32,000円も割り込みそうだ。 pic.twitter.com/hucTsMvaTx
前場&後場
昨日エヌビディアの決算好感で4日続伸した日経平均は梯子を外され急落。寄り付き後横ばい続けていたら再度下落。そこからなんとか反発してるけど500円超の下落。
— ぽろ (@champoro1) 2023年8月25日
今週の32,000円乗せの原動力の半導体が崩れ、今日は割り込んだ。
この時間アドテスト、東エレクで250円近く日経押し下げ pic.twitter.com/NAarZ6oKgD
大引けとコメント
2023/08/25
— ぽろ (@champoro1) 2023年8月25日
日経平均は5日ぶり大幅反落。
前日米国で金利が再び上昇し、パウエル議長講演前にリスクオフ。
前日に日本市場が乗りかかっていたエヌビディアラリーが不発に。半導体株中心に売られて終日軟調。アドバンテストが9.99%の下落。
昨日に肉薄した25日線を上抜けず、打たれて急落となった。 pic.twitter.com/oU2uYS5cLo
日経平均は5日ぶり大幅反落となった。
前日に乗りかかったエヌビディアラリーが不発。
ハシゴを外された半導体、AI関連が急落の憂き目に。
今週の上げ要因が急速に逆回転してしまい、日経平均は32,000円割れ。
肉薄した25日線で打たれた格好になり、75日線も再び割り込んでしまった。
今日は中国が原発処理水の対抗措置で日本の水産資源の輸入を全面的に禁止したことも悪材料に。
泣きっ面に蜂で半導体やAI以外も上がりにくい状況となってしまった。
前日の米国はエヌビディア決算の出尽くし、パウエル議長講演前のリスクオフが重なってしまった。
利益確定にちょうど良いタイミングを提供してしまった感がある。
今日のパウエル議長講演を無事に乗り切り、米国金利などが低下すれば改めてエヌビディア決算の高評価もあるのではないか?
再度金利低下やハイテク上昇があれば、週明けの日経平均は反発できるだろう。
日本株は独自で上げていく材料がない。
金利を含めた米国市場の反応に身を委ね、流れに任せるしかないだろう。
本日の米国市場見通し
今晩の米国株はパウエル議長講演の反応が注目される。
日本時間で23時ごろから始まる。発言内容の何にどの程度反応するかは未知数である。
昨年はジャクソンホールが大幅下落イベントとなってしまった。
だから、今年はなおさら警戒されているのだろう。
前日のエヌビディア決算を全消しする動きを見ていても警戒度合いが分かる。
今年はそれほど市場にショックを与える言動はないとも見られている。
しかし投資家反応は読み切れないだけに不透明感は残ってしまっている。
「インフレ抑止を基本スタンスとして、今後の利上げはデータ次第」という基本路線は変わらないだろう。
事前に話題となっている「自然利子率」の言及などあるだろうか?
あった場合の反応が最も不透明要因という気はする。
ラガルド総裁なども発言がある。
案外ユーロの方からドルを刺激する動きが出てくるかもしれない。
事前に警戒が薄いだけに、パウエル議長以外の強めの言葉や想定外な言説が出てくればマーケットが混乱するリスクはあるだろう。
なお、来週以降も重要経済指標が続く。
パウエル議長の発言を受けても、それだけで一方的なトレンドが出てくるとは思えなくもある。
直後の反応でパニックにならずに終値の値位置を確認してから動く、目線の高さも持っておきたい。