今日で相場を終わらせないことが大事 生き残ればチャンスに乗れる
最も恐ろしい「退場」という出口
投資に取り組むにあたって最も恐ろしい結果は「退場」だと思います。
資産を増やそうと考えて投資を始めてみるものの、資産が減っちゃって自主的もしくは強制的に退場という事態ですね。
退場まで追い込まれるのは現物でもあると思いますが、多いのはレバレッジ取引などの結果「退場させられる」という方でしょう。
証拠金が不足して追証になって、そのお金が無い等の事態ですね。
これは大きなストレスになり、今後の人生にも影響を及ぼしてしまう。
生き残ることを目標にすることは、初心者には地味すぎる
投資の世界は残り続けることでチャンスを得られる可能性が高まるし、自分の知識や経験も増えます。
始めたばかりの頃は「儲けてやろう!」という意欲を持って始めるので、前のめりな人が多いでしょう。
守備や生存それ自体を目標にする人はかなりの少数派のはず。
しかし、長くやっていると「相場は守備が大事」「生き残ることが1番大事」という心境になってくるものです。
初心者の恐る恐るの段階を過ぎ大きく儲けようとした気分になってくると、自然とレバレッジ取引にも目が行きます。
レバレッジを効かせた取引に取り組み、値動きに魅了されるとギャンブル的な心境に陥るリスクが上がるでしょう。
熱くなって視野狭窄となり、通常の自分とは違う欲に目がくらんだモードになってしまうものです。
資金管理も「最終的に大きく勝てれば問題ない」という雑な心境になり、自分で課したルールなども破ってしまいがちに。
そういうことをしていると、間もなく冷や汗をかく状況も体験すると思います。
そこまでやって恐怖・絶望・怒りなどの感情を味わって初めて、「生き残ることに価値がある」と思えるのではないかと。
この見方は自分の例をもとに過度な一般化をしているでしょうか(笑)
過去のトラックレコードを見る限りは、米株指数は基本的に上げていく商品。
なので短期の値動きに惑わされず、少額でも退場せずに相場に資金を残していけば増え続けてきたというのが真実です。
そういった意味でも「生き残る」ことが大事と言えます。
上がる資産を積み立てで持っておくという複利効果も、いかに偉大かを長く続けるうちに自然と理解できていくのだと思います。
もちろん今後も将来にわたって、米国株が上昇を続けるかは分からないですけどね。
「明日も相場はある」と達観できるか
レバレッジ取引をしている時は視野狭窄で、「今ここがチャンスだ!」とチャンスを限定的に捉えてしまうものです。
しかし相場において「今しかない!」という焦燥感が出る時は、感情が揺れていて危いサインでしょう。
「まあ、明日もあるか」ぐらいに余裕のある考えができることが、個人的には相場を長く続けられるマインドのコツだと思います。
余りに気持ちが引き過ぎると、ベットしなさ過ぎて問題でもありますが…
相場は守備が大事、だけどそれを信条にするまでは大体の人が危い通過儀礼を経なければいけないのでは?というお話でした。
では、本日も1日「相場は明日もある」と余裕をもって頑張りましょう!
相場環境へのコメント
米国相場
米株は高安まちまち。
3指数ではダウのみ下落。
ナスダックとS&P500は5日続伸。
S&P500は取引時間中の史上最高値を更新し、終値でも最高値を更新。
ナスダック100は終値の最高値を更新。
1月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.3と前月から上昇し市場予想も上回る。
サービス業PMIは12月実績を上回る52.9に上昇し、昨年6月以来の水準に。
総合は52.3で12月実績を上回った。
決算反応を消化する状況だが、この日は前日引け後のネットフリックスが大幅高でITやハイテクが引き続き相場をけん引している。
ASMLが好決算で評価され、エヌビディアやAMDも強くSOX指数は1.5%の上昇となっている。
もっともナスダック、S&P500ともに日中の高値からは上げ幅を縮めて終えている。
これは10年債りの上昇と関係していそうだ。
VIX指数は4.7%上昇して13pt台に乗せて終えた。
日本相場
日経平均先物は下落し、3月物は前日の清算値と比べて20円安い3万6240円。
ナスダックとS&P500の上げ幅は小幅だが、SOX指数の上昇は追い風になるだろう。
昨日は年始からの異様なハイペースが小休止となっている。
日銀植田総裁発言が重荷となっているようだが、買い遅れた投資家には押し目買いのチャンスと映るか?
本日はニデックやディスコの決算受け止めが相場材料に。
引け後の海外ではECB理事会と米GDP速報値が発表される。
通常相場の雰囲気に戻るなら、決算と重要指標の様子見姿勢となり緩慢な1日でもおかしくないだろう。
その他
生存コストの高い状況が続いていく。
ESGやSDGSという動きはメディアで見る分には意識高い系のお利口さんの論説に思えるが、人類の生存コストが上がっている中では必須の活動なのかもと思う。
もっと世界の環境を考える人が増えれば世界は平和に向かっていくのだろうが、個人的な怒りや憎悪や復讐心などが溢れかえっており、その結果として地政学リスクがある。
欲に忠実に生きる結果として環境問題なども起きてくる。
個人投資家には長期保有の理由になるし、企業側も安定株主確保につながるだろう。
ただし機関投資家が株主平等の原則に反する、という意見も根強く出されている。
実際にその理由で優待取りやめを決める企業も多い。
東証は世界に開かれた日本株式市場を求めていると思うけれど、優待について方針を示したりするだろうか。
新NISAが個人向けである以上、個人のモチベーション奪うような施策は出てこないとは思っていはいるが。