米国市場概況
2023/06/15の米株市場は大幅高となった。主要3指数が年初来高値を更新。全11セクターが上昇した。
— ぽろ (@champoro1) 2023年6月15日
金利低下を背景にAppleとMicrosoftが過去最高値を更新。
経済統計を受けリセッション懸念が和らぎバリュー株も堅調だった。
ほぼ全面高。
S&P 500 Map https://t.co/EsiCSP7R4A @FINVIZ_comより
FRBは実際に2回利上げはしないだろうと市場は判断している模様。
— ぽろ (@champoro1) 2023年6月15日
ECB理事会は事前予想通りの0.25%の利上げを決定。会合後の会見でラガルド総裁は次回会合での利上げを表明。米欧金利差縮小からユーロ高ドル安となった。
原油は中国の経済対策を好材料とし、金は金利低下ドル安を背景にどちらも上昇。 pic.twitter.com/Tm9J2xjaM6
- 米国市場は大幅高
- ダウ工業株30種平均は年初来高値を更新し、昨年12月以来およそ6カ月ぶりの高値
- S&P500とナスダックは終値で1年2カ月ぶり高値を更新
- 全11セクターが上昇 1%超上昇したセクターは以下の通り→ヘルスケア +1.55% コミュニケーション +1.54% 資本財・サービス +1.51% 情報技術(IT) +1.28% 金融 +1.26% 公益事業 +1.06% エネルギー +1.04%
- 米国債利回り低下を背景にハイテクが堅調 アップルとマイクロソフトが2021年11月に記録した過去最高値を更新
- 10年債の利回りが2年債を下回る「逆イールド」の幅は0.93%と、前日(0.86%)から拡大 逆イールドは景気後退の予兆
- 昨日のFOMCでは年末までの金利見通しが引き上げられたが、投資家はFRBが実際には2回の利上げをしないと見込んでいる模様
- この日は5月小売売上高が予想に反して増加 新規失業保険申請件数が予想を上回る悪化 景気後退(リセッション)懸念が和らぎ同時に利上げ打ち止め期待も高まった
- 米5月小売売上高は前月比+0.3% 4月+0.4%から伸び鈍化も市場予想はマイナスだったのでプラス維持はポジティブ
- 米先週分新規失業保険申請件数は26.2万件 予想24.5万件を上回った
- 失業保険継続受給者数は177.5万人 前回175.5万人から予想以上に増加
- 米5月輸入物価指数は前月比-0.6% 4月+0.3%から予想以上のマイナス
- 6月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は-13.7 5月-10.4から悪化 しかし市場予想は上回った 10か月連続のマイナスとなる
- 6月NY連銀製造業景気指数は+6.6 5月-31.8から予想外にプラス改善
- 米5月鉱工業生産は前月比-0.2% 予想外に2月来のマイナスに落ち込む
- 設備稼働率は79.6% 4月79.8%から予想以上に低下
- 欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で政策金利を0.25ポイント引き上げ4.00%に決定 市場予想通りの幅での利上げとなった
- ラガルド総裁「我々はまだやるべきことがある」「利上げ見送りや休止は考えもせず、協議もしなかった」と述べた。7月も利上げする可能性が強いと発言
- ユーロドルは一時1.0952ドルと5週間ぶりの高値
- ユーロ円では153.52円と一時2008年9月以来の高値
相場へのコメント
この日の米国株は全面高と言ってよい内容で、ハイテクもバリューも力強く上昇した。
経済統計が多数出たのだが、雇用環境は厳しくFRBの引き締め継続が効果を示している。
小売売上高などは好調でリセッション懸念が和らいだ。
昨日のFOMCでは年内2回の利上げが想定されたが、パウエル議長がデータ次第で利上げは確定的でないことを言明。
その流れから実際には2回の利上げを行わないと市場は見ている模様。
あと1回の利上げはFOMC前に織り込み済みで、データを見ながらならば今は悲観的にはなりにくいだろう。
Fear&Greed IndexではExtreme Greedが続いているが、FOMC後の楽観は始まったばかりであり、この指標の警告サインは株式売りにつながらず無視されやすい状況か。
週明け19日は米国休場だが、今の強さなら本日の米国株も焦った利益確定売りが大きくは出ないように思う。