米国市場概況
2023年5月26日の米株は大幅高。
— ぽろ (@champoro1) 2023年5月27日
債務上限問題の解決が期待され、前日のエヌビディアの決算を好感する流れも続いた。経済指標では利上げ継続が意識されたが、経済の堅調さも評価された。
週間でダウ-1.00%、S&P500+0.32%、
ナスダック+2.51%
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この日は連休を前にした買い戻しの動きも見られた。債券市場は短縮取引だった。
— ぽろ (@champoro1) 2023年5月27日
引け後に米財務省が政府の資金が枯渇する時期をこれまでの6月1日から6月5日に後ずれさせた。
SOX指数はこの日6.3%の急騰。2営業日で13%上昇している。
セクターではIT、一般消費財が2%を超える上昇となった。 pic.twitter.com/a34Jdr9DKQ
概況
- 米国市場は大幅高 ダウ6日ぶりに反発
- 開始前のPCE物価指数はインフレを想起させ、FRBの利上げ継続を懸念させたが株式市場は大幅高となった
- 債務上限問題はメディア報道で解決が期待された 解決にはまだ至っていない
- 前日のエヌビディア決算の好影響が続きITハイテクが相場をけん引
- SOX指数は6.3%急騰 2営業日で13%上昇
- 3連休前に売りポジションを解消した動きも
- 29日はメモリアルデーの祝日のため、債券市場は午後2時までの短縮取引
- セクターでは情報技術(IT) と 一般消費財 が2%超の上昇、コミュニケーションと不動産が1%超の上昇
- 下落セクターはエネルギー、ヘルスケア、公益
- 週間ではダウ平均が1.00%安と反落、S&P500が0.32%高と2週続伸、ナスダックは2.51%高と5週続伸
債務上限問題
- 債務上限を巡るバイデン大統領と共和党のマッカーシー下院議長の協議は、債務上限を2年引き上げる一方で、大方の支出を抑制する案で合意に近づいているとの報道
- 債務不履行(デフォルト)は避けられるとの観測で投資家はリスク回避姿勢を緩めた
- イエレン米財務長官は26日、債務上限が引き上げられなければ、米政府は早ければ6月5日にデフォルト(債務不履行)に陥る可能性があるとした。早ければ6月1日としていたこれまでの期日を後ずれさせた
経済指標
- 4月の米個人消費支出(PCE)価格指数は、変動が大きい食品とエネルギーを除くコアの上昇率が前年同月比4.7%と、市場予想(4.6%)を上回った。前月比は0.4%と、3月(0.3%)から伸びが加速
- ミシガン大学5月消費者態度指数(確報値)は59.2と市場予想(57.7)を上回った
FRB高官発言
- クリーブランド連銀メスター総裁 (PCEのデータを受けて)「もっとやるべきことがあることを示唆している」 次回の利上げ継続を示唆
その他
- ギャラップの世論調査によると、バイデン大統領の支持率は39%(前回調査時37%)不支持は57%(前回の59%)調査は5月1-24日
- 米国は29日のメモリアルデーから始まるとされる夏のドライブシーズンを迎える
- ドル円は一時140円73銭、約半年ぶりの円安・ドル高水準
相場へのコメント
米国株は大幅上昇となった。
エヌビディア決算の好感が続き、債務上限問題も解決が期待され、FRB利上げ継続見通しに影響を受けず経済の好調さを評価、3連休を前に買い戻し。
相場の展開があまりに早くてついていけていない投資家も多そうだ。
債務上限問題はこの日も結局進展がなかったが、市場では解決済みの材料と見なしている模様。
引け後の情報でXデーが6月1日から5日に後ろ倒しになった。与野党の協議も4日ぐらい後倒しになるのではないだろうか?今月いっぱいぐらいかけて交渉をしそうな気がする。
事前観測通り今週末で決着がつくのかもしれないが。
エヌビディア決算からの半導体株やITハイテクを巻き込んだ「AI」ブームが株価に与える影響がすさまじい。
「ITバブル」や一部の銘柄が相場を引っ張り破裂した「ニフティ・フィフティ」を懸念する弱気派の意見。
まだ初動に過ぎない強気派の意見が交錯している。
エヌビディア半導体への需要は間違いないものなので、この流れはある程度堅い動きだという感想をもっている。
この流れに急ブレーキをかけるとしたら、米国なり欧州政府なりの「AI開発に制限」といった規制案などのニュースだと予想している。
経済指標ではPCE物価指数で利上げ継続確率が高まりそうだが、市場は気にしていないようだ。
株高の資産効果があればインフレ傾向はより強まってしまうのではないか。
以前のように株を持てず上昇を享受できないFRBメンバーの怒りの発言が出てくるのではないか。
今年に関しては「セルインメイ」していたら上げを取り損なってしまう結果になりそうだ。
来週もまた経済指標でFRBの利上げ姿勢を警戒し、債務上限問題の解決を見守る週になるのではないか。
日米ともに息継ぎもできないような相場展開が続き、6月は反動で乏しい値動きの展開になる気がしている。