※末尾に記載の注意事項をご参照の上、本記事の閲覧をお願い致します。※
スケジュール
11月6日(月):
日銀政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(9月21・22日分)
欧・ユーロ圏総合PMI(10月)
11月7日(火):
G7外相会合(8日まで)
豪・オーストラリア準備銀行(中央銀行)が政策金利発表
米・貿易収支(9月)
中・外貨準備高(10月)
11月8日(水):
欧・ユーロ圏小売売上高(9月)
米・10年債入札
11月9日(木):
植田日銀総裁が英フィナンシャル・タイムズ(FT)主催のイベントで基調インタビュー
中・消費者物価指数(10月)
米・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長がパネル討論会に参加
11月10日(金):
英・GDP速報値(7-9月)
米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(11月)
マーケットの注目材料
為替市場
■先週の振り返り
米国
- 11月FOMCでは2会合連続で利上げを見送り
- 経済・雇用指標は弱く、12月会合でも利上げ見送りという雰囲気が強まる
- 3日の取引で主要6通貨に対するドル指数は1.1%安の105.03。一時、9月20日以来の安値となる104.93を付け、1日としては7月以来最大の下げを記録する勢い。
- ドル指数は週間で1.4%下落。7月以来の大幅な落ち込み
米国以外
- FOMCでの利上げ見送りと弱い米経済指標で各国通貨は対ドルで上昇
- 日本銀行は10月30-31日の日本銀行金融政策決定会合で、YCCの運用柔軟化を決定した。前日夜の事前リーク記事により発表後はアク抜けで円安に
- ドル円相場は昨年高値の151円95銭が一時視野に入り、政府は円安けん制を強めている。神田財務官はドル売り円買い介入について「スタンバイ」発言
- 財務省が発表した外国為替平衡操作では、10月3日の円急伸が為替介入でなかったことが明らかになり、円安基調は強まった
- 英中央銀行は政策金利の据え置きを決定。米長期金利は低下し、ポンド買い・米ドル売りが優勢に。
■今週のポイント
米国
- パウエル米FRB議長の発言が11月9日に予定されている。内容はFOMCから変化ないと思われる
- 10日に11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が発表される。期待インフレ率低下が見込まれ、予想を下回ればドル売り要因になりやすい。
米国以外
- 米国の10年債利回りの低下傾向が続くか。
- ECBなど主要中銀は利上げを停止している(日本除く)が、米10年最利回り低下によりドル売りが発生中
- FRBは利上げ抑止を表明しているため、ドル安がどの程度まで進行するかに注目。ドルには安全資産として買われる面も
- ドル円は米金利低下がドル売り要因も、日本政府による為替介入の警戒感は薄らいでいる。日銀の金融緩和も継続からドル売り円買いの拡大は限られる可能性
■コメント
為替市場は相変わらず米国を見て動く流れが続くだろう。
他の国の経済指標や物価指標はさほど意識されていない。
先週の動きを見る限りドル高基調の転換が見られるかとも思われるが、どの程度まで米金利が下がるかは不透明。
豪ドルが先週に強烈な上昇を見せている。株高の流れが続けば更なる上昇も。
米市場
■先週の振り返り
- FOMCでは市場の事前予想通り2会合連続で政策金利が据え置かれた
- パウエルFRB議長の記者会見でも追加利上げには積極的でないと受け止められ、米長期金利が低下
- FRBのハト派姿勢と12月利上げ見送りを思わせる経済指標で金利が低下
- 米主要3指数は大幅上昇 ダウ +5.07% ナスダック +6.61% S&P500 +5.85%
■今週のポイント
- 次回のFOMCは12月12~13日
- 米金利低下が続くか、株高が続くか見極める展開
- S&P500社のうち400社程度が決算を終え、決算発表は終盤戦
■コメント
米国はセンチメントが一気に改善して、リスクオンムードに。
急激な反発で利益確定売りも強まらず上昇している。
先週で主要3指数は5%超の上昇も、売り方の買い戻しや年末高を期待して焦った買いが入ってくれば更に急騰もあり得そう。
金利低下とドル安が継続すれば、ハイテク中心に上げていく流れが続くか。
あまり織り込まれていない決算評価も買い材料になるかを見極めたい。
日本市場
■先週の振り返り
- 日経平均終値は31,949円と3週ぶりの大幅反発。前週末比958円高
- 日本と米国の中銀会合を消化して大幅高
- 日銀会合はYCC微修正も緩和的と判断され、金融政策が早期に転換される懸念は縮小。株式の買い戻し姿勢が強まる
- FOMCでは金利据え置き決定で利上げ見送り継続のムード強まり米金利が低下
- トヨタなど好決算銘柄に買いが入り、投資家センチメントが改善
- 30,500円前後から急反発して長い下ヒゲを残す。節目の31000円や31500円などを一気に超え下値不安が大きく後退。
- 日本休場の3日も米主要3指数が大幅続伸、週明けは更なる上値をとってのスタートが予想される
- 東証グロース市場指数は+3.32%、マザーズ指数は+3.40%と大きく上昇で高値引け
■今週のポイント
- 米国は目立った材料なしで国内は決算発表ラッシュ
- 米金利の変動で米株高が続くかが焦点
- 日経平均は先週に長めの下ヒゲを出して反発し投資家センチメントは改善
- 10月高値32,533円を超えればさらにリスク選好ムードが強まるか
- 市場のリスクオン姿勢で、値ごろ感の強まっていた新興市場は続伸が続くか。東証マザーズ指数は名称変更で6日から「東証グロース市場250指数」へ
- 次回日銀会合は12月18~19日
■コメント
日本が祝日の3日の日経平均CFDは32,718円となっている。
10月高値32,533円を週明けから超えてくる可能性が高い。
日経平均は直近の安値を付けたと判断でき、投資家心理が強まる流れが続きそうだ。
その他
中東情勢が相変わらず流動的な状況。
イスラエル軍がイスラム勢力ハマスの一掃を目指した軍事行動を続ける状況に変わりはないが、世界各国が人質の解放や民間人の犠牲を最小限に抑えることをイスラエル軍に継続して要求。
中東全体がコントロール不能な状況になるリスクは低下していると見られ、リスク視する見方はマーケットでは弱まっている。
■注意事項■
上記に示した内容は作成時点の個人の判断と解釈であり、売買および投資の勧誘を意図して作成したものではありません。
内容の正確性・完全性については保証はできません。
投資にはリスクが存在し、多大な損失をもたらす可能性があります。
投資の最終判断は各自の責任となります、ご自身でご判断ください。
その投資判断による損益もすべて投資者の方に帰属します。
当方では下記情報利用による損失をもたらした場合でも、被った損害に補償はできません。