個人投資家 ぽろ 相場日記

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週間見通し 米決算やASML、TSMC決算反応に注目 経済指標は17日に小売売上高 2024年10月13日

先週の振り返り

先週の日米株騰落

■米国

10年債利回り4%やCPIなどをこなしてダウ・S&P500最高値で週を追える

前週の堅調な雇用統計を引き継いだ週だが、週初に10年債利回りが4%台に達したことなどをネガティブ視して売りが出た。同時に原油高なども起き中東情勢混乱を意識させ相場を神経質にした。

しかしこの金利や原油高の混乱は続かず、エヌビディアが上昇しハイテクをけん引するなど別方面の好材料がサポートした。

注目指標で合ったCPIは物価指標の強さが目立ち、同時刻に発表された新規失業保険申請件数が増加したこともあり利益確定売りが強まった。しかし翌日金曜日にはPPIを無難消化し、ダウとS&P500が最高値を取るなど強含んで終えた。11月FOMCで利下げ無しの見解も出てきてが、多数派にはならず。週間では3指数が5週続伸となった。

■日本

薄商いでも堅調な週 日経は節目4万円に肉薄して終える

前週の堅調な米国雇用統計を受けて大幅上昇スタート、39,000円台を突破して始まった。しかし火曜には米株金利高の米株安に連動してすぐさま39,000円割れ。この日には上海総合指数が取引を再開し一時10%安と買いの手も引っ込んでしまった。

水曜日はエヌビディアの堅調さが刺激となり再度上昇した。木曜は引け後のファストリや米国CPIを前に様子見。金曜はファストリやアドバンテストなど一部銘柄が日経平均をけん引し39,605円で週の取引を終えた。SQ値は39701.93円で金曜には達成できず幻のSOとなった。

週を通して日経平均がTOPIXをアウトパフォームした。ファストリ、アドバンテストといった寄与度の高い銘柄がけん引できる歪な指数構造が良い方向に作用した。

火曜から金曜までプライム市場は売買代金4兆円割れとなった。薄商いだが堅調な株価、これをどう評価するか。参加者が限られているが、積極的な売りも出ない。4万円には材料不足と言われながらも、週末の日経先物は39,760円となった。あと一押しで4万円台。

ドル円は変動限られ株価指数への影響が限定的

ドル円はこの週は特に相場変動の目立った材料とはならず、148-149円台と円安基調を保った。米金利は4%台が定着している。日銀の直近の利上げ見込みは依然少ない。しかし150円をトライしようとすると、政府筋からけん制発言のようなものが出てきてはいる状態。

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今週の見通し

kabutan.jp

■米国

前週は3指数が5週続伸

先週は金利が4%台に乗せ、中東情勢懸念も継続、重要経済指標のCPI/PPIなどあったが無事消化して米株は続伸。金曜に3Q決算がスタートし金融株の反応が良好で、幸先の良い決算スタートとなった。

第3四半期の決算がスタート

決算発表が本格化する。個人的に注目したいのは以下の銘柄

15日

J&J、シティグループ、ユナイテッドヘルス、ゴールドマンサックス

16日

モルガン・スタンレー、ユナイテッドエアラインズ

17日

ネットフリックス

18日

P&Gやアメリカン・エキスプレス

米国以外の半導体銘柄の決算にも注目

米国以外では16日にオランダのASML、17日に台湾のTSMCが決算を発表。先週はエヌビディアが三角持ち合いを上抜けしている。これらの米国外の半導体銘柄が上昇すればエヌビディアも上昇するだろう。そうなるとナスダック最高値更新も期待される。

市需要最高値のダウ、S&P500にナスダックが続くか

来週の決算ではダウ構成銘柄が多く上昇すれば、ダウの最高値更新に繋がりそうだ。ネットフリックスや米国以外の半導体株が強ければ、ナスダックやS&P500の上昇も期待できる。他の2指数に比べて停滞していたナスダックが7月の最高値を更新すれば相場が勢いづくだろう。

経済指標では17日に米9月小売売上高

今週の経済指標では17日の9月小売売上高に注目。予想は前月比+0.2%となっている。FRBは9月に0.50%の大幅利下げを行った。その利下げ影響は今回の結果に出てこないだろうが、9月利下げはほぼ既定路線だったので見込みで個人消費が増えているかもしれない。予想を上振れた場合に金利高が更に進むかもしれない、一般的に金利高は株安要因だが先週を見る限り今はそれほど材料視されないかもしれない。11月のFOMCでは0.25%利下げが大勢だが、米経済が堅調だと利下げ不要論が高まる可能性はある。

中東情勢・大統領選は不透明要因

中東情勢はイスラエルのイランへの報復が引き続き警戒されている。先週は週初に原油高を通じリスク回避が高まる場面があった。中東の情勢は日々変化をしていると思うが、市場の警戒が高まるのは原油高が起きた時。中東紛争自体の解決の着地点は見えにくいが、イランの原油施設への攻撃がなく原油価格が落ち着いていれば株式の悪材料とまでは見なされないか。

大統領選も徐々に近づいているが株価指数は最高値近辺や更新している状態。決算が日々連続するので、投資家が相場に参加しないということは考えにくい。ここまで来てどちらかの候補が圧倒的有利という状況でもない。ポジションを少なくする投資家もいるだろうが、自然体で臨むと投資家もそれなりにいるのではないか。

17日にECB理事会

17日にはECB理事会がある。市場は0.25%の利下げ(現行主要政策金利は3.65%)を予想している。6月から利下げに転じているが、今後の追加利下げについては断定的な判断は示されないと思われる。

現状のユーロ圏ではCPIが前年同月比で2%割れで、インフレ鈍化が想定よりも早く進んでいる。欧州経済は株価指数は最高値更新も、ドイツなどで悪化傾向にあり米国とは対照的な状況。これらを見ると利下げが継続しそうだが、ECBの見通しでは24年末にエネルギー価格下落の反動で物価上昇率は加速する可能性があるという。インフレと景気後退で難しいかじ取りを迫られることになりそうだ。25年の間にドルとの等価割れも意識される。

■日本

今週は月曜日が休場で4日立会い

月曜日はスポーツの日で休場となる。金曜は3連休を前に警戒ムードは高まらず、米国時間でも先物が39,760円まで上昇した。月曜のドル円や米国株式に波乱が無い限りは、4万円視界に入れた展開で上昇スタートしそうだ。

15日で2月小売り決算などが一巡

先週は2月決算の小売銘柄の決算が続いたが、15日で一巡する。イオンやセブンといったスパー・コンビニの不振が目立ったが百貨店やアパレルなどは好調だった。消費については節約志向が強調されることも、賃金上昇が追い風と期待されるとも指摘されている。結局は銘柄次第で楽観や悲観一色ということにはならなさそう。

海外の半導体銘柄の決算反応は日経の上昇要因となるか

16日にオランダのASML、17日に台湾のTSMCが決算を発表。17日には国内でもディスコの決算が発表される。米国では先週エヌビディアが三角持ち合いを上抜けして話題となった。ASMLやTSMCが刺激材料となって一段高となれば、エヌビディアも上昇し日本の半導体株にも買いが入るだろう。先週はアドバンテストがエヌビディアに呼応したが、東京エレクトロンやレーザーテックなどにも買いが入れば日経平均の大きな支援材料となるだろう。

3月主要企業決算を前に手控えか

海外の半導体決算が追い風になることは十分考えられるが、日本市場としては3月決算銘柄の発表待ちの状況となる。決算前には一般的には各銘柄への買いは控えられ、商いの盛り上がりは期待しづらいかもしれない。

高市氏期待でつけた9/27終値39,829円を超えるか、そして節目の4万円

今年の日経平均の高値は7月の42,426円だが、そこから8月に急落し31,156円まで下落した。その後の直近高値は高市氏期待が高まった9/27の39,829円となる。ここを超えられたなら石破政権をマーケットが評価していることになるだろう。ここまで来ると日経平均は4万円に肉薄している状態。心理的な節目突破を後押しするのは米国株高や後述する選挙アノマリーだろうか。

「選挙は買い」アノマリー発動するか

先週に衆議院は解散したが、そのことが株式材料とは感じなかった。15日に衆議院選挙の公示日で有名な「選挙は買い」アノマリーが発動するかが注目される。2000年以降に8回の衆議院選挙があり、解散日から投開票前までの勝率は7勝1敗。平均で4%近い上昇率と言われる。4%は今の日経平均なら1,500円程度。投票日まで営業日としては9日で41,000円台までの上昇があるのかもしれない。

ドル円は149円台 150円付近では政府筋のけん制発言も

前週のドル円は148-149円台で推移。再度150円を目指そうかという雰囲気だが、タカ派色を控えている石破政権でもけん制発言が出てきている。正直けん制の熱量は言葉ぶりからは測りかねる。石破首相自身の発言から日銀利上げを封印させてしまっての円安なのでコメントもし難いのか。円安=物価高を連想させるのは選挙時期には逆風になるかもしれない。155円台など急激な円安があれば、為替介入といった思惑も出てくるのかもしれない。

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jp.reuters.com

ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は声明で中東情勢の緊迫化などについて「地政学的状況を注視しているが、最近の状況は危険で、悪化している」とし、経済に関し慎重なトーンを維持した。

ダイモンCEOは米経済の底堅さは認めるものの、先行きの見通しにはここ数年ずっと慎重姿勢な印象。

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