先週の振り返り
■先週の振り返り
24年11月9日
— ぽろ (@champoro1) 2024年11月9日
今週の日米株式相場
米国大統領選挙では接戦予想も、トランプ候補が開票日に激戦州を制して圧勝。大型減税や規制緩和を想定して米株式市場は大きく上昇した。(上昇幅については画像を参照)小型株ラッセル2000も週間で+8.57%と大幅高。
日経は米株上昇とドル高円安を好感し続伸。 pic.twitter.com/ChiRAoaH3h
米株は3指数が史上最高値を更新中。金曜にはダウ44,000ドル、S&P5006,000ptと節目到達で利益確定売りが見られる場面があった。しかしFear&Greedなどは61で今年の最高値圏75付近までは距離がある状態。
— ぽろ (@champoro1) 2024年11月9日
今週は木曜にFOMCで0.25%利下げも決定しており、そのこともリスク資産である株式には追い風に。 pic.twitter.com/cM8NMnH8R2
欧州の株式指数は週間で下落。トランプ大統領が勝利した日も大引けでマイナス反応となっていた。関税が経済を圧迫するなどの次期米政権への不安の表れか。ドイツで財務相解任など政治的な不安定化も嫌気された。金曜は中国の財政刺激策が期待外れで軒並み下落で終えている。 pic.twitter.com/Z7bKG6nJgu
— ぽろ (@champoro1) 2024年11月9日
日経平均は月曜休場で4日立会い。取引再開5日は前日の大幅下落(-1,028円)の反動から421円高。この日から東証の取引時間が30分延長された。
— ぽろ (@champoro1) 2024年11月9日
6日は米国の大統領選開票速報を消化する展開。急速に円安が進んだこともあり1,005円高と大幅上昇した。
7日と8日は上昇の利益確定や円高などで上値重く終えた。
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今週の見通し
■米国
主要3指数が過去最高値を更新中、VIX指数は15pt割れ
先週の米株はトランプ候補が大統領選を圧倒的勝利、株式は強い買いで好感した。FOMCでは0.25%利下げ実施と波乱無しで株式に追い風。週末値で3指数が最高値を更新して大幅高となった。大統領選の不透明感が晴れたことからVIX15pt割れ、先週一時130台のMOVE指数も100割れとなった。
今週も基本的に追い風が続くか。11日の月曜は債券市場が休場
前週はダウ44,000ドルやS&P500の6,000pt台では節目から利益確定の動きが見られた。しかしここが上限という雰囲気ではない。決算は一巡し経済指標などを丁寧に見ていく相場になりそうだが、基本的にはポジティブなトランプ・利下げラリーが続くだろう。今週の月曜日11日は米債券市場がベテランズ・デーで休場、本格的な反応見るのは12日火曜からになるか。
経済指標は10月CPI/PPIや小売売上高に注目
13日に10月CPI、14日に10月PPI、15日に小売売上高の発表がある。米国経済は現状は堅調さが見えているが、それに衰えが無いかを確認することになるだろう。むしろ元気すぎてインフレや金利高が懸念となる可能性もある。これからの経済指標はトランプ政権とのカクテルだと思うと、ちょっと強すぎるのは具合が悪くなるかもしれない。
トランプ大統領は2016年就任時ほど未知の存在ではない、が予測不能な存在
2016年にトランプ大統領が決定したときのマーケットの初期反応はショック安だった。政治家、大統領としての実力が未知すぎてサプライズだった。そのあとは結局マーケットフレンドリーだったこともあり、紆余曲折ありつつもトランプラリーという好況がコロナショックまで継続した。
今回の選挙期間中にトランプ氏から出た発言は沢山あった。「全ての輸入品に10~20%の一律関税(中国は最大60%まで引き上げ)」「不法移民の対策を進める(強制送還も)」「パリ協定再離脱」「ウクライナ・ロシア戦争、イスラエル・ハマス戦争が直ぐに解決」
これらに実現性があるのかリップサービスなのか、受けを狙ったその場の思い付きなのか真実はよくわからない。しかし関税一つとっても相手国のあることなので、報復関税の応酬などは考えられる。米国に良いことだけが起きるわけではないだろう。
矛盾を孕んだ政策のトランプ政権 期待と不安
先週は良い面ばかりを見た第二次トランプ政権、今週は不安を織り込む状況も考えられる。トランプ氏就任は来年の1/20だが既に世界はトランプ大統領ムード。米国第一主義を裏返すと他国への圧力が増すことでもあり、他国の反発や対策は必須となる。トランプ政権への期待とFRBの利下げ継続、これは今の2つの株式上昇ドライバーだ。これらに逆回転のが見られたら要注意だ。
トランプ減税の延長や関税引き上げ、移民政策強化などは金利上昇圧力を高める政策である。先週6日に米長期金利は4.47%に上昇する場面もあった。この金利高は株式の重荷になる可能性がある。FRBがインフレを気にして利下げペースの鈍化を示せばトランプ政権の政策に関わらず株式市場には逆風になる。今後出てくる経済指標が強い場合に、歓迎だけではない反応が見られる可能性がある。
■日本
週間1,446円高も米国株高に完全には乗り切れず 日経4万円に届かず
決算発表がある中で米国大統領選挙とFOMCという大きなイベントを通過。大統領選は開票日当日にトランプ氏が激戦州を制する過程で円安に傾き日経平均が4桁上昇。当面の不透明感が払われリスクオンに。しかし木曜と金曜は寄り付き付近が高値となり、米株の上げが日本時間に続かず。金曜はSQだったが、SQ値39901.35円には取引時間中に到達できず「幻のSQ値」となった。
今週は個別決算がピークを迎える週
今週は決算発表の社数がピークを迎える。注目は12日の東京エレクトロン、SBGだろう。この2つは指数に大きく影響すると思われる。東京エレクトロンは米国や日本での半導体企業の決算を見るに、AI半導体の好影響はありそうだ。しかし、トランプ大統領就任で中国向けの需要減速など米政権に対中輸出規制などが警戒されそうだ。
14日にはメガバンク3行が予定されているが、金融株は個別決算より日米金利の動向などに振らされそうだ。
下値は堅いが上値は重いか、日経7月高値42,426円は遠く感じる
先週の日本を見ていると米国大統領選で円安株高の恩恵はあったが、日本の決算起因での強さは感じなかった。木金は米株高で好感しても寄り付き高値で売りが出ている。米株堅調なだけでは4万円台は壁と思われているようだ。今週に国内決算が力強さを示せば到達できるだろうか?到達したとして来週以降にその買いは続くだろうか?大きく売られる理由はないので、下値では買いが入りそうだが上値は重そうだ。7月高値の42,426円どころかまずは節目の4万円に達成して維持できるかだろう。
米経済指標の反応、ドル円の伸びしろと株価反応に注目
今週の月曜11日は米国債券市場が休場となる(ベテランズ・デー)。火曜からは米国で米経済指標の影響が出てくる。米金利上下からのドル円変動→日経TOPIX変動に注意が必要だろう。
米国13日に10月CPI、14日に10月PPI、15日に小売売上高が主要な経済指標となる。日本市場の反応はすべて翌日となる。
ドル高円安を阻むのは政府の口先/為替介入と日銀利上げ動向
先週はトランプ氏勝利で米金利高が進みドル円は154円後半まで円安ドル高が進んだ。しかしその後にFOMC0.25%利下げを受け、ドル円は152円台中盤で週を終えている。日米金利差が今週終値より拡大しないと、155円より上は難しいような雰囲気を感じる。先週も三村財務官などが為替変動についてはコメントを出していたが、マーケットへの影響はほぼ無かったのではないか。155円台に到達した際に円安を止めることができる打ち手は、政府の口先/為替介入もしくは日銀の利上げの姿勢表明だろう。日銀は円安だけで金利を引き上げはしないと思われるが、15日に7-9月期GDPなどの内容次第で利上げ匂わせはできるのではないか。
11日から特別国会、首相指名選挙
米国大統領選挙で盛り上がっていたのだが、日本の少数与党の自民党は厳しい状況が続いている。野党が団結もないので11日には石破政権が成立すると思うのだが、安定した政策運営は無理だろう。海外勢は政局が安定していないと買いの勢いが鈍ると言われるので資金流入は期待薄か。しかし米株が株高続き強欲になれば買いは波及してくると思う。そして過去の日本と比較すれば政権不安定でも、現在の他国と比較した上では優位な状況というのもあるように思える。
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Xへのポスト
ダウは週間で1,936ドル上昇。8日からインテルに替わってエヌビディアが採用されている。
— ぽろ (@champoro1) 2024年11月9日
日経が調子よい時は「ダウ指数を超える!」とか話題になるが、今週末で差は4,488。だいぶ遠い目標になった。
「トランプ・インフレ」に備える市場 10月CPIが関門に - 日本経済新聞 https://t.co/6j5jxaauWK
トランプ氏の大統領就任は来年1/20。Day1どころか2か月以上前の現在、各国が対策を始めている。選挙期間中の発信すべてが実現するとは思えないが、目玉の大型減税や関税は実現に向けて尽力してくるだろう。全ての輸入品に10~20%の一律関税をかけるというのだから、無関係な国はない。
— ぽろ (@champoro1) 2024年11月10日
トランプ大統領は2016年の就任時ほど未知な存在ではない。が、予測可能な存在でもない。発言も一貫性あるもの、思い付き、揺さぶり、リップサービスと色々だろう。基本は米国第一主義で他国は一挙手一投足にドタバタ対応する我慢の期間になりそうだ。マーケットも日々の変動が激しくなる予感しかない。
— ぽろ (@champoro1) 2024年11月10日
現状の米国経済は堅調なことが確認されている。今週は10月CPI/PPIや小売売上高の発表がある。
— ぽろ (@champoro1) 2024年11月10日
これらを含めた今後の経済指標はトランプ政権と併せ飲むカクテルとなる。強すぎるのはちょっと具合が悪くなるかもしれない。インフレ気味な数値や金利高反応は株式に逆風となるだろう。
先週から東証の取引時間が30分延長。15時の決算材料がその日に株価に織り込まれるのは見ごたえがあった。クロージング・オークションも値が飛んだりして興味深かった。
— ぽろ (@champoro1) 2024年11月10日
しかし決算時期が終わって、15時に材料が少なければ間延びした印象となりそう。後場まるごと動かない日とか結構あるだろうし。
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