先週の振り返り
■米国
経済指標の発表が多数、しかし米金利高はトランプ・トレードが主因か
週末の雇用統計まで経済指標が多数発表され、その発表時々で金利などに影響を与えた。
しかし金利は経済統計より次期大統領の思惑で上昇したように見える。激戦州を制するのはトランプ氏との予想から、トランプ氏勝利という相場解説が多くでている。トランプ氏の政策は減税延長や財政支出を伴うもので、金利高をもたらすと見られている。
ナスダック過去最高値を更新もその後にハイテク決算が売り反応
29日ナスダックが終値で過去最高値を更新した。しかし高値更新にはならず。AMDやマイクロソフト、メタとハイテク決算が売り反応となり週間では-1.5%となった。
マグニフィセント7のうち5社がこの週に決算を発表したが、決算への視線は厳しいものだったといえる。見通しやAI投資などの情報が細かく意識されたように思えた。
前週末にイスラエルがイランの軍事施設に限定した攻撃→11/1イランが数日内にイスラエルを攻撃との報道(WSJ)
週初の米株は上昇して始まった。これは前週にイスラエルがイランに攻撃したが、対象が軍事施設に限られたことでリスクオフとなった為。
しかし10/31や11/1に「イランが数日内にイスラエルを攻撃」という報道が出てきた。こちらは決算下落などにタイミングが重なり、単独で株下げ材料にはならなかった印象。しかし時期的に大統領選前というのはバイデン政権の失態であり、ハリス候補には逆風だろう。
■日本
衆議院の与党敗北でも織り込み済みで上昇スタート
27日投開票の衆議院選挙は「自公が過半数割れ」という与党惨敗で終わった。週明けの日本株は売りスタートが懸念されたが、売りは寄り付き直後だけで鋭角的に切り返し。前週末の下落で与党敗北を織り込んでいたという解説が多かった。また少数与党の自民党が国民民主党と政策単位で合意が必要となり、国民民主の緩和的な政策が株式市場には追い風と見られた。買い戻しが優勢となり月曜は終日強く692円高となった。
米ハイテク株安などで前半の貯金を金曜日に吐き出す
ナスダックの最高値更新を受け水曜に39,200円台まで回復。しかしその後に水曜木曜の米国がハイテク安。SOX指数は2日で7%超の下落となり、アドバンテストの奮闘で耐える場面もあったが日経平均は38,053円で週をおえることとなった。
衆院選のアク抜けで39,000円を回復する場面もあれば、金曜は一時38,000円割れ。衆院選通過での上げは日本株にとって意味があるものに思えたが、結局は米国の金利や株価に振り回される日本株だった。
雇用統計での波乱は起こらず、日経先物は38,600円に上昇
なんとか現物を38,000円台維持で終えた金曜日、米国時間では雇用統計の発表があった。NFPが予想を大幅に下回り一時金利やドル円に急反応が見られら。しかし一時的な落ち込みとの判断で、株式市場では波乱は起こらなかった。日経先物は38,600円まで戻している。ドル円は雇用統計で152円割れの場面もあったが153円近い水準まで円安に戻した。
週明け11/4は振替休日で日本休場
週明けの月曜日は日本市場が休場となる。取引再開の5日から日本の株式市場は取引時間が30分延長となる。この週より決算発表も本格化する。そして11/5に大統領選挙、11/6-7にFOMCと米国の主要政治・経済イベントが予定されている。
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Xへのポスト
大統領選の結果が出た後にも、敗北を認めない騒動が起きる可能性はある。その騒動がエスカレートしてしまうと、不安が非情に強まるだろう。
— ぽろ (@champoro1) 2024年11月2日
アングル:米大統領選で4年前の悪夢再来も、トランプ氏の結果覆す企てに懸念 https://t.co/xu9eXadwNJ
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